多くの講演を行ってきた著者が贈る渾身の一冊
今必要なのは、水田農業を取り巻く変化を知り、変化に対応する戦略を立てることです。
「無から有を生み出す農地は国の宝」といえます。
農地を守り、農業を新たな成長産業へと進めていくうえで、本書がその一助となれば幸いです。(はじめに より)
水田の四重苦や地力低下に対しては「土づくり」がカギとなります。
土づくりを継続している水田では土壌状態が健全に保たれており、作物の生育を良好にするだけでなく、
夏の高温など気象の変化にも耐性ができます。
土づくりや長年伝えられてきた稲作の基本技術はそれぞれ意味がありますが、
その意味を理解したうえで新しい技術を取り入れることが大切です。
国が推進するスマート農業についても、その本質を見極め目的を持って導入することが必要です。
特にスマート農業は新しい分野であり、農業機械や情報技術などハード面の開発が進む一方、
その技術を現場で使う人への研修がおろそかになっている現状があり、
「ひと」への投資こそ重要だと考えます。
また、「原点となった一言」「ICTは魔法にあらず」などのコラムも随所に入っています。
第2章.スマート農業を支える技術
他 コラム23編
水田は日本人の「心のふるさと」「懐かしい原風景」ともいえる国の宝です。
インフラ整備が進み人間のライフラインの充実と同様にわが国においては
水田も人間社会の貴重なライフラインです。
水田は米を生産するだけでなく、大きな保水力で国土を災害から守り、
多様な生物を育んでいます。
今必要なのは、水田農業を取り巻く変化を知り、変化に対応する戦略を立てることです。
現在の稲作は、土づくりの停滞や基本技術(苗づくり、適切な水管理)の省略などによって
四重苦にさらされた状態にあります。
負のスパイラルを繰り返していることで、水田の地力は年々低下しています。
これを遮断するためには基本技術の励行が重要となります。
「ICT農業は魔法にあらず」スマート農業は魔法の道具ではありません。
収量の向上や良食味米の生産などの「こと」を成すためには
「ひと」と「もの」が必要となります。
目まぐるしく稲作を取り巻く環境が変わる中、
確かな基本技術を身に付けた人が先端技術を使うことで
本当の強さとなり得ます。






